投稿日: 2022-02-28
「原因」と「結果」の法則を読みました。67ページと短めなので1時間ほどで読めます。私も、はじめて読んだのは2021年の年末で、それから週末に何度か読み返しています。
「原因と結果の法則」は、重要で普遍的な原則です。今までに読んできた本を思いだしたり、その後に本を読んだときに「これは原因と結果の法則のことだな」と思うことがありました。
「原因と結果の法則」とは、良い思いは良い結果を生み、悪い思いは悪い結果を生むという法則のことです。つまり、「思い」と「結果」は連動しているということです。「思い」という言葉が抽象的なので、本書で書かれていた具体的な言葉を以下に書きます。
具体例 | |
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良い思い | 忍耐、愛、好意、自制、慈愛、思いやり、勇気、信念、活気、寛容、優しさ |
悪い思い | 不満、怒り、悪意、羨望、失望、皮肉、疑い |
あるところに、貧しい男がいます。彼は、環境が改善されることを願っていますが、報酬が少ないということを理由に仕事をさぼっています。彼は「報酬が少ないから、仕事は怠けてもよい」と考えています。しかし実際は、彼の貧しさは「怠け心」「ずるい思い」「卑屈な考え」という、彼の悪い思いによってもたらされているのです。
またあるところに、過酷な労働を強いられている貧しい男がいます。しかし、彼はより良い人生を夢見て、わずかな余暇を用いて努力しています。しばらくすると、彼の心が環境にそぐわなくなります。すると、心と調和しなくなった環境が変化していきます。
本書で著者が一番伝えたいことは、**「心の中を良い思いで満たすために不断の努力をし、心を穏やかにしよう」**ということだと思いました。このことについて、私の心に響いた文を2つ引用します。
自分自身を改善するということは、真の意味での自己犠牲を払うということにほかなりません。心の自己犠牲とは、心の中からあらゆる悪いものを取り払い、そこを良いものだけで満たそうとする作業です。(P19)
「心の平和」とも呼ばれる、そのこの上なく貴重な人格的要素を身につけることは、私たち一人ひとりの究極的な目標です。それは知恵の極致であり、黄金以上に求められてしかるべきものです。(P58)
「穏やかな心」が自分にとって一番重要なことだと思ったので、今年のテーマにも取り入れています。
2022年のテーマの暫定版をゆるーく決めた - tecchaxn's blog
本書を読んだことが、自分が日常生活で抱いている「悪い思い」を認識するきっかけになりました。 悪い思いというのが自分の中にもあり、その中でも一番多かったのは、他人に対する不満でした。「なぜあの人はこうするのだろう?(こうしないのだろう?)」という不満があるということに気づきました。
これは「悪い思い」だということを認識できたので、どうやったら取り除くことができるかを考えました。今までは人のせいにして終わりにしていたことだったので、それをすることは難しいことでした。考えた結果、ある重要な気づきを得ることが出来ました。
それは「他者に対して不満を抱くのは、期待をしているから」ということです(自分に対する不満も同じです)。「なぜあの人はこうするのだろう?」というのは「私はあの人がそうしないことを期待している」ということです。この気付きは、私が日常生活を穏やかな心で過ごすための、1つのピースとなってくれました。
「原因と結果の法則」は、シンプルですが難しい法則です。他の書籍でもこの法則について(より具体的・科学的に)書かれているため、それを読みながら理解を深めようと思います。